氷河瞬
僕がどれだけ君を好きか、君だけが知らない
茶色く色付いたけやきの並木道を、僕たちはゆっくりと歩いていた。
足を進める度に、石畳を覆っている落ち葉がカサカサと音楽を奏でる。
僕は、お気に入りのブーツの爪先でステップを踏んでいた。
僕たち以外、誰もいない散歩道。
一面に広がるけやきの落ち葉は、黄金色の絨毯を敷き詰めたみたいだ。
レッドカーペットも顔負けなくらいにふかふかかもしれないな…。
そう考えたらなんだか面白くて、僕はニヤけてしまう。
少し後ろを歩いている氷河には、僕のニコニコ顔は見えないけれど。
…僕はまだ振り返らない。