イオ瞬

 通り雨 | 7

イオは生徒手帳を一枚破り、携帯のアドレスと番号をメモすると瞬に渡した。
普段なんの為にあるのかわからなかったこの手帳も、役立つ時があるのだなと思いながら。

「暇な時にでも連絡をくれ」
「ありがとうございます。すぐ連絡しますね」

瞬はメモをしっかりと折り畳んで大事そうにしまうと、にっこりとイオを見上げた。
きっと瞬はすぐに連絡をくれるだろう。そう思うとイオは、頬が緩むのを抑えられそうになかった。

「さあ、雨もおさまってきたことだし、帰ろう」

気付くとあれほど激しかった雨は弱まっていた。どうやら通り雨だったらしい。 
それぞれの傘を開き、ふたりはゆっくり歩き出した。




end