Forbitten Love | 3

「わぁっ」
黄金聖闘士たちが女神神殿へと入った後、瞬はひとりで女神神殿を下り、
十二宮の脇にある花畑へと足を踏み入れていた。
その場所は沙織から聞いた場所である。
“とても綺麗なのよ?”
“そんなに、ですか?”
“ええ。私もお気に入りの場所なの。だからきっと瞬も気に入ると思うのだけど”
“へぇ”
つい先程、沙織との間で交わされた話。
沙織は綺麗なものを見たときなどは瞬にその話をする。
星矢や氷河は論外、紫龍はなんだか話がややこしくなるから、
一番素直に純粋に感動してくれるのは瞬だから、という理由らしい。
「本当に綺麗だ」
まるで子供のように瞬はその花畑に寝転がってみる。
ころころと転がりくすくすと微笑んでいる。
どこからともなくぱさぱさと小鳥が飛んできては瞬の周りで羽を休める。
その様子はまるでエリシオン。
エリシオンでくつろぐ天使のようである。
「いっぱい。チューリップに、ガーベラ…あ、蘭や薔薇もある」
楽しそうに瞬は寝転がったままに花を見ている。
(沙織さんが気に入るはずだよね〜…)
確かにとても美しい。
「いっぱいの生命が満ち溢れているんだもんね」
ふふっと微笑む。
「わっ?!」
小鳥たちが羽ばたき、その中の数羽が瞬の身体にとまる。
「あれ?」
一羽がどうやら頭の上にいるらしい。
わかるだけでも肩やこしにもとまっているっぽい。
「ま、いっかなぁ」
ふわふわと微笑み、瞬はそのまま、暖かい風を感じて瞳を閉じた。