Forbitten Love | 4

数十分後。
瞬は眠り、小鳥たちもそのままの風景。
「おい」
「なんだ?」
「天使が居る」
これは偶然にも謁見が終わりその場所に現れた黄金聖闘士、
ミロとアイオリアのセリフ。
傍に居たカミュが目を細めてそれを見ている。
氷河の影響でカミュは氷河の仲間である瞬たちのことも
今やとても可愛がっているのだ。
「天使…確かにそうだな」
ふと、声に振り向くとそこにはシュラとデスマスク、
アフロディーテが立っていた。
「鳥がとまってるぞ?」
デスマスクが相当なもんだな、と言うように笑った。
「気持ちよさそうだし起こしては悪いな…俺は帰るぞ」
シュラは瞬の寝顔を見るとくるっと方向転換し、そのまま自宮へと帰って行った。
デスマスクもシュラの後を追い、戻っていく。
「見ていたいけど、俺らも帰るか?」
言ったのはミロ。
アイオリアもそれに頷いた。
そしてふたりも帰っていく。
そのふたりの後を追うようにして足を踏み出したのはカミュ。
だが、カミュは花畑の端にあるアフロディーテに目を留め、
ミロたちから少し離れるとアフロディーテのほうへ向かって行く。
「…貴方は、薔薇の手入れをしにきたんでしょ?…もちろん他の花も含めて」
そう言うとふわりと笑った。
アフロディーテはあまり知られないようにしていたのだが、
この花園はアフロディーテがかなり手をかけて育てているのだ。
しかし、その実黄金聖闘士たちには知られているのだが。
自宮に薔薇園を持っているアフロディーテ。
「花園が1つ増えたところで一緒だ」
と、何でもないかのように言っているのだが、それがどれだけ大変なのかは
この素晴らしい花園を見れば一目瞭然である。
そしてこれは女神への捧げ物でもある。
「おそらく瞬は女神に教えられてここに来たのであろう」
カミュの言葉に、でもアフロディーテは答えはしない。
確かに教えられなければ普段、この横道にそれないと辿り着けないこの場所に
来ることはないであろう。
カミュはアフロディーテが答えないことも気にはしない。
「女神が招いた客人だよ。小鳥たちも歓迎している。ほら」
眠っている瞬の上にとまっている小鳥たちが仲間を呼ぶのか、
瞬の周りにいる小鳥たちの数が増えてきている。
「起こさないように、手入れをしてくれ?」
最後にカミュはそう言うと自宮へと戻っていった。
カミュの姿が見えなくなるとアフロディーテはそっと瞬へと近づいた。
「アンドロメダ………瞬……」
そっと、亜麻色の輝く髪をその手で撫でた。