Forbitten Love | 5

かつては拳を交えた相手。
いつからだろう?
自分がこの少年を、姿を見れば瞳で追っていたのは。
その笑い声に心を癒されていたのは。
微笑みに心が穏やかになる自分に気付いたのは。
――――気付いた時には囚われていた。
その存在に。
全てに。
己が瞬に惹かれていると気付いた時には、
その想いはすでに後戻りができないほどに膨れ上がってしまっていた。
「愚かな」
ふっとアフロディーテは自嘲する。
(許されるわけがないものを)
アフロディーテは眠っている瞬の傍らに腰をおろす。
未だ目覚める気配のない瞬とその周りを飛び交う小鳥たち。
(“天使”か……)
先程のミロの言葉が頭に浮かぶ。
確かにその通りだと思う自分も居る。
「私は…既に数度堕ちてしまっている…」
だから、お前にこの気持ちを伝えることはできない。
そう思う。
「しかし、今だけはいいだろうか?」
今だけ、君が眠っている今だけ、ここに…傍にいても…。
許してくれるだろうか?